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シルク印刷製版とイラストレーター

私は以前のメーカーでの海外営業をするまではイラストレーターなどまともに使ったことがなかった。学生時代に譲り受けたマッキントッシュ(当時まだWIndows95が主流でMac等そうとう使いにくかったのを覚えている)にたまたまはいっていたのを記憶してはいるが、まともに使いこなせないで売ってしまった。

メーカーの海外営業で海外市場を開拓するにあたり、パッケージや取説をすべて英文化しなければならない。その作業や校正をするにあたりイラストレーターを嫌でも使わなければならない立場になった。営業だからといって新規開拓だけで終わらず、小さなメーカーだったのですべてのできる業務をやりこなした。その経験もあり、今では何でもやろう、やらなければならない、という感覚が定着しているので何が来ても全く苦にはならないし慌てることもなくなってきた。

地元の新潟県長岡市に戻り、シルク印刷、スクリーン印刷、パッド印刷を継いでからはイラストレーターを毎日使うようになったが、あの時の経験が非常に役にたっている。畑も違う業種ではあるが、まさかこんなところで役に立つと感じるとは、と驚きである。海外営業の時にできない、と言って逃げることもできたであろう仕事ではあるが、率先してやったご褒美が今でているのかもしれない。

昨晩はベタうちの部分の線を太くする作業をやってみた。オフセット印刷やインクジェットではインキをのせるという感覚は無いが、シルク・パッド印刷では2色以上になった場合はインキをのせる工程が発生する。通常であればデータ加工ともに外注に出せば早いのだが、自分でなんとかできるようになり社内でポジフィルムを出せるようになればどれだけ仕事が早く且つ経費削減になるであろうか、という思いでやってみた。Google検索しながら、パスのオフセットという方法を使えばすんなりとできてしまうことを見つけた。デザイナーさんからすればあたりまえのような事かもしれないが、素人の私にとってはこれでまた1つ新たな知識がふえたのでうれしい。

毎回思うが人に聞けば早い、人に依頼すれば早いが自分では全く覚えないし知識にもならない。まして覚えたとしても苦労せずに見ているだけだとすぐに忘れてしまう。時間はかかるが自力で発見したことに関しては不思議と忘れない。

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