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全ては運とタイミングなのか?

私はまだまだ未熟者だと思う、それも現実であり、歳に経験はまだまだ不足していると自分でも感じる事が多々あるし、ましてや何十年も印刷業を続けてきた母親にかなうわけがない。技術のガイドブックがあるわけでもないので、日々の試行錯誤と経験、最後にはカンが物を言う世界ではある。

マニュアルを読めば誰でもできてしまう仕事はやりたいとは思わないし、そのような仕事であればすぐに他社にまねされ、価格競争に陥るのが目に見えてしまっている。それで設けている会社もあるとは思うが、仕事として楽しいか?と聞かれれば正直つまらない、の回答が返ってくるであろうと予測してしまう。

2012年はいろいろあった、知人の死から新しい事業展開、そして第二子の誕生。あと4か月あまりの2012年にはなったが、昨年よりは手ごたえのある年になっており、仕事も着実に増えている。たまたま続いている仕事なのかもしれないが、それでも昨年を振り返ると机に向かって考えている時間等が少なくなるくらい、仕事に振り回される時間が多い。何を考えていたかと言えば、この先シルク印刷業界に未来はあるのか?という事ばかりだった。

回りは全てデジタル化されており、いまどき手刷りのシルクスクリーン印刷等通用するのか?という事であった。父親が他界し1年経過、何の準備もせずに飛び込んだシルクスクリーン印刷業、私には将来性や利幅の良し悪し等まったく無知な世界ではあった。それでも必死に仕事をこなし、なんとかこの仕事を続けるにはどうしたらよいのか?を調べた。時には仕事があまりにも少なすぎてアルバイトに出たこともあったが、今ではアルバイトに出るくらいならば印刷治具をつくって様々な印刷にチャレンジするほうが面白いし、技術につながると思うようになった。今年の年末はアルバイトなどせずに、印刷の技術革新に時間を費やすであろう。

全ては起こる事を前提に起こっているのではないか?と思い始めた。いくら才能があってもタイミングが悪ければチャンスを逃す、逆にいくらチャンスが転がっていてもそれを掴もうという思いがあって1歩踏み出さねばチャンスは物にできない。運も左右するのであろうか、明日何が起きるかわからない。これだから人生は面白いととらえて生きることにしている。

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