シルク印刷が古いアナログの技術であることは確かであるが、アナログをバカにはできないし、まだまだ捨てたものではない。弊社には時々インクジェットでは出力できない色の再現を希望するデザイン会社やデザイナーの方が相談やってくる。
金銀や蛍光色、透明に近い色等、特色はインクジェットでは出せない。インクジェットは基本白い紙や素材に色を付けるという概念であるので、白がベースになる。つまり黒い紙に白で印刷しようとしても白のトナーが無いので出せない場合もある。高性能でそれなりにお金を出せば白がだせるインクジェットも存在はするが、需要が少ないので価格も高い。
こうした特色に関してはメジュームという透明色のインキに金や銀の粉を混ぜたり、蛍光の粉を混ぜて色を作っていく。これまた職人作業とも言えよう工程ではあるが、きれいに色が出た時は嬉しい。
デジタル化ですべてが機械化されている世の中ではあるが、アナログ技術は決してなくならないであろうし、無くなれば形ある物への印刷も制限が出るであろう。人間の頭で考えて手で工夫して印刷する、昔ながらの手刷りでも十分印刷ができるのがシルクスクリーン印刷ではなかろうか。