印刷といえば紙に、冊子に、そして雑誌、本、ポスター、なにかと紙媒体に印刷することが主体のように思えるが、弊社が行うような成形物への印刷は印刷ピラミッドの頂点にあるかのような(決してすごいとかいう意味ではなく)、小さな市場のパイの中にある。
どうしても商売がてら大きな市場を狙う方が多いのは自然の法則だとは思うが、それだけ競争と機械化がすすむ。当然単価も落ちれば資本のある大手にはかなわない。
そのてんシルクスクリーン印刷やパッド印刷、回転印刷(曲面印刷)の小ロット作業は誰も受けたがらない、日本全国を探してもおそらく数社くらいになるのかもしれないが、そういった小ロットを弊社は得意とする。企業が在庫を持ちたがらない、平成不況の影響で企業が弱腰になったままなのであろうか、とにかく在庫を持たない。経営としては理解できるが、それを中小企業のスピードとバイタリティで支えているのが今の日本経済なのかもしれない。
短納期でも小ロットでも対応ができる中小企業が(弊社など零細になる)なければ経済活動すらままならないかもしれない。
1個からでもフルカラー印刷ができる特殊なインクジェットも発売されているが、はたしてインキの密着など大丈夫なのであろうか?と思うときがある。先日弊社で行ったサンプル、日本酒の瓶に銀色と金色があったが、これなどインクジェットでは不可能な世界になる。そもそも金銀が存在しないインクジェットの世界では手刷りのアナログとなる。
アナログだから高い、遅い、というのは間違いで、アナログだから早い、そして適正価格(あえて安い、とはいわないようにしている)でできる場合がある。機械を買えば保守費用と減価償却でお金がかかるがアナログの手刷りであれば無駄な費用をメーカーに払わずリスクもない。ただ知恵と工夫、頭をひねって考えだせばたいていのことはできる。