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吸わぬなら吸わせてみようバキューム台

クリヤーファイルや紙など、版にくっついてしまう素材や薄い素材はバキューム台という印刷台をつかって、素材を吸い込んで吸着しておきながら印刷する

そうすることにより印刷後に素材がくっつかずにじまないできれいにできる。 重量のある成形物であれば吸わなくとも重みで大丈夫だが、薄い素材や軽いものはNGだ。

クリヤーファイルにたくさんのポケットがついているファイルがあり、そちらの印刷が少々大くはいってきた。吸引台ではやりにくい形状だが、スプレーのり等をつかうと素材が汚くなってしまう。サンプルはそれでよかったので最後にアルコールで綺麗にしたが、本番で1000枚を超える数をアルコールで綺麗にするには少々時間がかかる。

吸引台でなんとかできないかと思い、土台が高めな独自のバキューム台を自作し、印刷部分にはドリルで小さな穴をあけ、吸引できるように改造した。あとはこれを台にセットして隙間をテープで埋めればかなりの吸引力がでるのでスムーズに印刷ができ、表紙の裏面を汚くせずに印刷ができる。こういった工作が好きなのでまったく苦にはならないし、素材もあまっている破材で作ったのでコストはゼロ、時間だけとなる。大した吸引力ではないかと思えばきちんと吸引してくれるところまで確認ができた。

ちょっとした工夫をすることで印刷の効率が劇的にUpする。PPTインクを使うので目詰まりが多いので、スピードが大事だ。おそらく50枚くらいは連続で印刷ができるようになるとは思うが、今週の作業開始でどのくらいの効率でできるかを感じることになるであろう
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開封梱包も重要な仕事の一部

成形物とりわけノベルティ類に印刷をする場合、通常パッケージに梱包されている商品が搬入されてくる。

簡単なビニール風の袋に入っているものもあればたいそう豪華なそして開封が大変な箱に入っているものもある。ものによってはテープできれいに梱包してあるのでそれを剥がして開封して印刷、再度梱包となる。

モノによっては開封と梱包の方が手間暇がかかってしまい、印刷代だけではその内職がカバーできない場合もある。最終的にはその商品が搬入されてみてからでないとわからないので見積もり時には内職費用を査定することができない。 シール類であれば梱包もなくそのままだが、ノベルティ類はそうもいかない。

皆さん安く印刷してほしいということは共通しているとは思うが、開封・梱包の内職代でほんの何円でも構わないので予算をとっていただくとありがたい。弊社の考えとしては1時間あたりでどのくらい開封・梱包できるかにより県の最低賃金を個数で割って計算するようにしている。印刷以外のことはアルバイトやパートさんでも誰でもできることなので、高くならないようにと思い、梱包の内職はこういった計算をすることにしている。実際は自分でコツコツやる場合が多い。弊社はあまり請求はしないようにしてはいるが、醜い手間暇のかかりそうな梱包があった場合は多少なりとも内職代をお願いすることにしている。

梱包の場合も海外物は指紋が付着していたり汚かったりするので印刷時にきれいにしたりと手間がかかる場合があるが、これはどうにもならない。印刷の現場だけを見ていると単価が気になるかもしれないが、最初の用意からセットアップ、洗浄、そして梱包まですべてを考えれば印刷は刷るだけではないということになる

PPインクの白しか使わなかった

昨日は珍しく朝から晩まで1種類のインクしか使わなかった日になった。PP成形物用のインキで、それも両案件とも白なので朝の始まりから夕方まで白1色だけで終わった。

こんな日も珍しく通常であればいろいろな色を使ったり異なる種類のインクを使ったりするが、PPインク1色だけというのは初めてかもしれない

1つは流れのPP成形物への印刷で細かい文字列があるので、何度も洗浄をする。もう1つはPP製のマグカップであり有名なノベルティ会社より直送され、完了後に最終顧客へ直送となる。PPのマグカップも細かい文字があるので20~30個くらい印刷しては版を洗浄して合計300個を仕上げた。まる1日かかったが、洗浄や再現性を考えるとこのくらいの手間暇をかけなければPP製の成形物へ細かいデザインの印刷はできない。

PPはやり直しがきくので比較的気楽にできるが、目詰まりが激しいのでメーカーの超遅乾溶剤で希釈してもダメだ。PPマグにはT-950という超遅乾溶剤を使ったがそれでも20個ちょっとで目詰まりがおきる。これが冬場ならばおそらく倍の40個くらいはいけたかもしれない

別のPPケースにはイソホロンを使い、超遅乾溶剤の上を行くくらいの超超遅乾溶剤という感じで印刷をしているが、こちらも夏場は作業性が落ちる。夕方から夜にかけて涼しくなるので、弊社は夏の3か月の間は昼間には目詰まりの多い案件は行わずに夜に作業をすることが多い。ある意味フレックスタイムで働くような現場ではあるがこういう工夫をしなければ印刷はできない

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