新年度が始まった。これから社会にでる社会人も多いとは思う、学校に行きだす子供たち、私の長女も今週からは一年生になる。
今までいろいろとあった。人生も波瀾万丈であったとは思うが、6年前に父親の急な他界で継いだこのシルクスクリーン印刷業に関しての思いもある
いかにしてこの印刷業を続けるか、成長させるか等、自分なりにいろいろと思いはあると思っている。よく聞くのが儲かるのか?という事だが、私は世の中の大勢の社会人がこの儲けやお金におぼれているのでは?と感じている。
私の直感で感じるのが、世の中の人がやりたい仕事や商売より、まずは儲かるのか儲からないのか? が先(目的)にきてしまっている。本来良い仕事と良い商品をつくれば売れるようになり、それが儲けとして戻ってくる。つまり儲けというものは後からやってくるものだとは思うが、それを先へ先へと考える方があまりにも多いと感じてしまう。
それを感じるのが儲かっているのか?という問いに対して、私は儲かってはいない、というようにしている。儲かっていると言えば儲かっているからやる、という中途半端な考えの人が参入してくる。シルク印刷やパッド印刷は中途半端な考えと構えではできない、最初はとんでもない労力を使うし、インキもさまざま、慣れていなければ1つの案件を朝までかかって仕上げるようなことさえもあった。(もちろん慣れていても朝までかかる仕事もあれば3日3晩考える仕事もある) 逆に儲かっていないと言えば、そんな仕事・商売はやりたくない、という安易な考えになるからだ。
私も後継者や印刷の楽しさを他人にわかってもらいたいが、儲けだけが先にくるような相手には共感がもてない。職人の仕事は儲けではなく、難しい事をいかに打破し仕上げるか、という気力が一番大事だからだ。その中には儲けという秤を超えた努力と気力に創意工夫が含まれる。そして結果それが独自技術になり商売となって儲けにつながると信じれるくらいの器がなければならない。
先週までTVのニュースではとある学園の土地だの芸能人の不倫だの、不愉快なニュースばかりでレベルが低い世の中になっていると感じてしまう。テレビ局も結局は視聴率という儲けだけが気になり、くだらないスキャンダルばかり流しているように思えてしまう。
批判ばかりしても仕方がないが、新年度が始まった今、私は自分の考えを貫き、そして今まで以上に難しい印刷や他社がやりたがらない印刷を率先してやってゆこうと思う、それが儲かるか儲からないかは二の次だ。