カテゴリー: 印刷技術
やり直しがきく素材、消せる素材と消せない素材
スクリーン印刷を初めてする方は、やはりやり直しがきく拭ける素材を好む。理由は簡単だ、失敗したら拭けばやり直しができる。
私は逆を考える、拭けてやり直しがきく素材=インキの密着が悪いので難しい、と思う。完全密着は難しい場合が多いが、密着不良で全数やり直し、というリスクを考えればやり直しができない素材をいかに失敗せずに印刷するかを考えたほうがなんとなく気が楽だ
布系を初めて3-4年経つ、今ではずいぶん慣れっこになっているが、まだまだ修行は続く、恐らく一生続くのがこのスクリーン印刷、パッド印刷であろう。だから頭を使う、毎日が新鮮で楽しい
平らで無い紙袋にシルク印刷
PPケースにQRコードをシルク印刷 そして耐性UP
青と言っても様々
シルク印刷の白の濃さ
スポットで湿度を上げる パッド印刷の髭対策
冬場のパッド印刷は難しい、乾燥しているので静電気が出るからだ。かといって暖房を止めるわけにもいかない、だが暖房が乾燥を招くので寒いのだが邪魔な存在になる
まわりで作業をしている方に寒くなるが少し我慢してくれ、ともいえない。。 かといって大型の加湿器等を買い設備投資するほど余裕もない。
となれば試行錯誤するしかない、要するに私の周りのほんの数㎡だけ湿度をあげればよいのだ。
押入れから引き出してきた吸入器、子供のころに使った覚えがある。風邪をひいたとき等、よく母親にやらされた、かれこれ35年も前の機械ではあるが問題なく動いた。
私が作業をしているパッド印刷機の近くにこの吸入器を設置、水を入れて5分ほどで卓上加湿器になった。湿度もすぐにわかるほど上がったので作業も楽になり、ひげも出なくなった。
身の回りにある道具を工夫すれば高価な設備投資なしでいろいろな事ができる。業者に言われている装置をすべて揃える方が楽かもしれないが、知恵と工夫次第で武器ができる。以下にコスト削減をするか、という事は小ロット印刷を割高にせず印刷できるようにすることと同じだと思っている
スピード落版
ACTに金粉はNG
ACTというPVCやビニールに密着するインキがある。いつも使っていたが金や銀を混ぜるメジュームがなかった。そこへ金色でPVCに印刷する案件があり、メジュームと金粉を混ぜてみたが、なんだかおかしい。
1分も経過しないでゲル化が始まり、超遅乾を入れても変わらない。すぐに団子状になるのでなにかがおかしいと思いメーカーHPをみたら金粉とACTは相性が悪いらしい。。。
納期もない、土曜の夜だったので今更と思い、なんとか別のインキが密着したのでそちらで急遽対応、終わったのが夜中だったが仕上がった。
60個だったので、夕方に始め1-2時間もあれば仕上がると思ったがとんだ計算違いだった。途中お腹がすいたので近所のラーメン屋に行き、一人夕食を済ませ、そのまま近くの源泉かけ流し温泉の桂温泉(https://www.facebook.com/katuraonsen)に行った
市内からほんの10分ほどで行けるかけ流しの天然温泉、ゆったりと浸かって仕事を再開した。リフレッシュした後だったので仕事をしていても気持ちが良い
地方都市に住む醍醐味でもある、温泉、旨い食、これぞ人間らしい生活だと思っている