先日電話にてカードケース風の素材300~500枚にシルク印刷が可能か否か、そして可能ならばいくらになるのかという見積もりがあった。初めての方なのでいろいろとお聞きになっていたが、途中から会話がシルク印刷の内容になったり実際の作業を見てみたいという事なので、快く了承しておいた
最近の印刷と普通の印刷といえばインクジェットや機械にデータを差し込んでボタンを押すだけのようなイメージになっているが、形ある成形物への印刷はシルク印刷とパッド印刷も含め、いろいろな方法でどうしてもしかもアナログな印刷になってしまう。ロット数が大きく継続する案件であれば半自動印刷機が活躍するであろうと思うが、今はそういった仕事が海外に流れてしまい、日本国内ではアナログの手刷りが主流になっていると思われる。
もちろんメーカーのラインだったり量をこなす中規模の印刷会社であれば半自動の印刷機を多くもっているのかもしれないが、弊社のような小さな印刷工場にはそのような機械が必要なく、仮にあったとしても1年にまったく稼働せずにほこりをかぶってしまうような道具になってしまうかもしれない。
半自動のシルクスクリーン印刷機が工場に1台あったが、それも2年前にオークションで売却し、さようならをした。5年以上も稼働させずに、工場の一部にあったので、場所をとるし使用方法もよくわからない。セットしたい案件もあったが、結局は手刷りで印刷をしたほうが早く、いつまたリピートがくるかわからないような案件だったので、版自動機を使用せぬままだった。平成初期に導入したらしいが、その当時は活躍していたのかもしれない。そして大量印刷がメーカーとともに海外にいってしまい役目を終えていた機械だった。
今はすべてがアナログの手刷りだが平面のシルクスクリーン印刷、局面の回転シルクスクリーン印刷、凹凸のある成形物にも印刷ができるパッド印刷でほとんどをこなすことができている。小ロットとアナログの印刷はこれからさきもっとニーズが出てくると思っている