印刷ブログ
BLOG

123

パッド印刷の試作をスピーディに仕上げる

金曜日は久しぶりに晴れ間が出たのでなんとなくうれしかった。かといってのんびり日光浴をするわけにはいかないので、場内の仕事をこなした。

大雪の影響で外注に出していたパッド印刷用の高品質のポジフィルムが2日ほどの遅れで届いた。もっと早く手掛けたい案件ではあったが、パッド印刷の細かいデータはインキジェットフィルムでは綺麗に製版ができないので、写真製版の精度の高い物を使用しなければならない。

しかし普通に見れば恐らく全く気付かないレベルではあるが仕事をしている者からするとできるだけ綺麗に再現をしたい。

ということでそのフィルムが金曜の昼過ぎに届いたのですぐに製版、セットをして午後から印刷をしたり接客をしたりでボールペン200本を夕方までに仕上げた。

その後はサンプルで2種類程ある何かの入れ物、アルミ塗装されている物らしき商品に2種類のロゴをそれぞれパッド印刷。夕方の1時間ほどもかからずに2つの異なる試作が終わった。通常のパッド印刷屋であればここまでスピーディにはできないと思う、これが弊社の強みでもあると思っている。

3連休は雪下ろしに雪の作業をしようと思っていたが、急遽急ぎの紙コップへのテスト印刷やエコバッグへのサンプル印刷など、なんだかんだバタバタしそうになっている。連休明けにはサンプルを届けたいので3連休はのんびりではなく、毎日仕事をすることになりそうだ
pad

超特急な依頼

昨年の同じころにサッカーボールへの名入れ印刷を行った記憶がある。フットサル団体への寄贈のボールらしく、新潟の会社ではあるが印刷は東京の印刷会社に出したらしい。

ところが届いた印刷されたボールがまったくの見当違いであり、使い物にならなかったという。それを見せてもらったら私も驚いたが、印刷ではなく手書きで文字を書いているような感じだった。おそらく凹凸のある物体への印刷ができずパッド印刷をせずに手で書いたのかもしれない。

それが納品の前日だったこともあり担当者があわてて弊社を見つけ、新潟市からかけつけてきた。その場ですぐに製版してサンプル刷りを行った。大きなボールなので冶具作成は夜に行うことにしてとりあえずの位置でサンプル印刷をしたらOKが出たので、そのまま冶具をつくり夜のうちに仕上げ、翌朝に納品でなんとか事をおさめた

今年も同じようにサッカーボールに印刷をしたいとの事で昨年に依頼があったので、快く引き受けたのだが、、、これまた昨年と同じ状態になり、今日納品で明日には仕上げてほしいという。もう少し余裕をもってもらえればよいのだが、昨年のこともあるのでおそらくできるであろうと思う。ここまで超特急で対応できるパッド印刷会社もそうないとは思っている。スピード勝負の世の中になっているのか印刷の工程を知らない方が多いのかもしれないが、ボタンひとつで印刷ができるようなデジタルではなく、すべてアナログで行っているのでそこらへんの感覚がずれているのかもしれない。パッド印刷もまだまだ世の中に知られていない印刷技術なのかもしれない

pad

パッド印刷で2色とベタ印刷

今日の午後はパッド印刷の中でも難しい分野にある2色とベタ印刷を行った。基本パッド印刷はベタに弱い、シルク印刷でもベタは難しい、更に線数の高くなるパッド印刷でベタを綺麗に出す作業は至難の業にもなる。

何度かいろいろ試行錯誤を行い、そこそこ綺麗に出るようになったので、ひとまずショットグラス100個程に1色目のベタ印刷を行い終わらせた。明日は2色目の絵柄を今日のベタの上にのせることになるが、失敗したくはない。

位置合わせもグラスの底に油性ペンで線を引くだけ、2色目が終わり乾燥窯に入れる前にこの油性ペンのガイドを消す。円形の物は位置合わせができないのでこういったやりかたしかできない

2色目の失敗=1色の目のベタを全てやり直さなければならない。少しくらいロスが出る事は承知ではあるがやはりやり直しはあまりやりたくはないのが正直なところだ。幸いにも納期は長めにもらっているので多少の失敗を挽回できる事ではあるがその時間がもったいない。

明日が最後の稼働日で13日からお盆休みに入る中小企業も多いとは思うが、私は休みを返上して仕上げる作業やテストする案件が沢山あるので休まずに通常通り仕事をする予定になっている

2color

Bicライターに名入れ印刷

とある企業様よりの急ぎの依頼で名入れを行ったのだが、、、印刷できるまでにいろいろな苦労があった。しかしその苦労も今は経験として残っているので結果としては良かったと思う。

そのままではインキが密着しない素材なので下処理、弊社に設備が無い下処理方法だが小ロットの為に買うわけにもいかない。市販品の器具で代用、無事フレームの下処理ができた。

あとはSG740インキに硬化剤を入れて通常のパッド印刷、トータル200本だが無事納期までに間に合う事ができた。

ポリアセタール素材、デルリン樹脂素材への小ロット名入れ印刷、下処理の方法さえ事前了承できれば印刷は可能です。

bic

100線のパッド印刷

シルクスクリーンでは線数が多い印刷は難しい、もちろんUV印刷になれば可能ではあるが、コスト等を考えるとあまり決まりそうな案件でも無い。

その点パッド印刷の場合は線数が大きくなっても印刷ができるし、綺麗に再現ができる。写真はわかりずらいが100線の印刷をパッド印刷にて行った。上の方はベタなのでその下のぼかしを出す部分を100線のデータで製版、印刷してみた。ベタと線数の多いのを一度に印刷、酒のグラスに印刷となる。

ベタの部分は印刷面積が大きくなるのでどうしてもムラが出る。多少無理な印刷面積を再現することになっているので、ベタの部分の完成度はあるていど了解を得ている。本当に綺麗に再現となればベタ部分と網部分の2工程、又は網の部分の横幅を小さくしなければならない(今回はパッドの角度で最大限の120度くらいのアングルで無理やり印刷をすることになった)

網点(グラデーション)のパッド印刷、可能です。

sensui

パッド印刷でのムラと斑点

先日のブログにも書いたがここ数日スランプが続いていた、巨大な成形物にパッド印刷をしなければならないが、文字も大きい。そこそこのベタ感もあるので、懸念してた色ムラと斑点が気になっていた。

もともとパッド印刷のインク厚は非常に薄いので透明の素材への印刷はあまり適していない。インク厚が薄い分それだけムラが目立つこととなり、更に斑点等も見えてしまう。斑点はすぐに解決できたが、インクのムラは素材を日向で透かしてみるとよくわかる。しかし通常視点から見る感じでは全くわからない。

いかに100%のインク分散に近づけるかが課題ではあったが、昨晩の様々なテストでなんとか解決策を見つける事ができた、よってスランプを脱出し、最終的なテスト印刷まで行う事ができた。

最終的には希釈とパッドを押すスピードが解決策となったが、これも素材と温度、希釈により異なるので何度もやらなければならない。コツをつかんだので本番が決まればスムーズにいくことは間違いない
doam

極寒の中のパッド印刷 3度押し

先日は大きなベニヤ板の印刷の1工程を行い、冬場の乾燥に時間がかかるので、その間入ってきたパッド印刷の案件を行った。

こちらは以前も手掛けた物で、ポリプロピレン素材に黒1色の印刷となる。インキも、治具も全て把握しているので、セットと25個の印刷で1時間ほどで完了した。しかしながら、昨日一昨日の寒波でいくらストーブをつけても作業場の気温があがらず、ほぼ0度の環境下で印刷を行った

0度と湿度30-40%程なので、パッド印刷の環境としては好ましくない。ベストは20-25度、湿度60-70%程であるが、そんな環境を備える程悠長に待っているわけにもいかない。インキの希釈と遅乾溶剤の調整で印刷はできる。これならば北極での現場印刷も可能かもしれない(笑)

今回の印刷はベタ面があるので、パッド印刷の不得意な分野ではあるが、3回パッドを押すことにより解決できる。上が1回目、下が3回押した後の黒ベタ、違いがはっきりと出てきました。物によっては5回程押す場合もありますが、デザインによってにじみが出るので、2~3回程がベストかと思います。

パッド印刷はいつも試行錯誤、これほど面白い印刷はありません(笑) 仕事を楽しくできる私は幸せ者かな?!

pot-001pot-002

パッド印刷で出るヒゲ

ヒゲ?! 髭ではありませんが、パッド印刷を行う時に出る現象でヒゲと呼ばれる物があります。どんな感じかと言えば、、、写真のような現象です。

上部にはボールペン名入れの印刷文字が金色で転写されていますが、下の方に線の糸のような模様が金色で出ています。こちらは版には存在しない模様で、静電気等で発生するヒゲなのです。

そう、これが大敵、、、ヒゲが出ると印刷をstopしなければなりません。なぜこのヒゲが出るかと言えば、、

1.静電気(冬場、、まさに12月です)
2.希釈率(インキが固いと出ます)

1はどうにもなりません、、、湿度を上げる事ができれば上げましょう(やかんに水を入れてストーブで沸騰、、、)、2はなんとかなります。インキが固くなっているので、溶剤を混ぜてコネコネ、柔らかくしてみましょう。

最後に肝心な、、、パッドを版から離す際のスピードです。これをゆっくりと離すようにしましょう、そうすると、、解決! しました (笑)  これを発見するのにいろんな試行錯誤がありましたが、以前発見してからは冬場のパッド印刷が楽になりました。
hige

お問い合わせに対しては全力で

ここ数年の間ではあるが、私のブログを見つけてメールや電話で問い合わせる方が増えている。こんな小さな印刷工場のブログを見つけて問い合わせが来たら私としてもうれしい。世の中何万、いや何億かもしれないブログの中でご縁があるのだから、たまたまという遭遇は非常にうれしい限りである。

その中で印刷案件に成立する物は意外と少ない。それが悪いとも思わないし、残念だとも思っていない。やはりできるものはできるし、できないものはできない、と判断せざるを得ないからである。例えば以下のような印刷案件に関してはシルクスクリーン印刷やパッド印刷では難しい

1.フルカラー(4色)の印刷(理由:製版代が割高となる為)
2.ロット数が多い物※1万個以上の物(理由:小さな工場でたった二人でやっている印刷屋なので、納期がもらえなければ難しい為。もちろん納期をいただければ可能です)
3.インクジェットでできる物(理由:単純に人件費とポジフィルム・製版代を比較すれば割高です、しかしながら、インクジェットでは出せない色や素材であれば必然的にシルクスクリーンやパッド印刷でやることになります)

逆に、以下のような案件はシルクスクリーン印刷やパッド印刷の方が断然割安ででき、得意分野となります

1.小ロット、単色又は2-3色の被印刷物
2.調色が難しい物(例:金銀、蛍光等)
3.予算が不明な印刷物 ※予算がこれしかないけどなんとかならないか?という方用です (笑)
4.その他他社では全て断られた案件(ダメもとで気軽に弊社にメール又はお電話頂きたい)

なかなか文章では説明が難しいので、今後も可能な限り印刷サンプルをアップしようと思います

薄い塩ビ板に4色印刷 そして抜き

薄い塩ビの板にどこかのホテルの記念バッジを4色印刷することになった。板は近くのホームセンターで仕入れて自社でカット、抜型も以前同じホテルのバッジを手掛けたので同じ型が使える。

以前は2色であったが、今回はこりにこって4色にしたいということだ。最後の墨1色はコンマ1ミリ単位の線になるので、100枚であるが、何回か版を洗浄することになるであろう

白い塩ビの板の上にクリーム色をベタで乗せているが、見た感じあまりわからない(笑)

ここのところパッド印刷や曲面印刷の案件が少ないように思えるが、弊社は平面のシルクスクリーン印刷のみならず凹凸や曲面の印刷も小ロットで手掛ける事を得意としている。案件が少ないのは私の営業下手が原因かもしれない(笑)

1

123