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ベタ印刷が苦手なパッド印刷

先日は小ロットのボールペン名入れを行った。ボールペンへの名入れは手慣れたものなので、すぐに終わるかと思えばこれがかなり苦戦した。いつもであれば製版をし、そのまま試し刷り、本番~、となり、早ければ何百本あっても1日もかからない。

今回は文字ヌキのベタ印刷となり、私のなかでもパッド印刷はベタが苦手という事は意識していたが、実際はなんとかなるであろう、と初めて見た。しかしこれがなんとかならない、どうしても色むらが出てしまい、更に一番ムラが目立つ白のベタ印刷であった。

パッド印刷で2回3回と黒で重ねた時は綺麗に仕上がったが、実際の色(白)では何度パッドをおしてもムラが消えない。納期は土曜、実験している余裕も無く、最後の解決方法としてできるか否かでシルクスクリーンの逆さ刷りを行ってみた。

版は270メッシュのバイアス、製版したすぐ横には弱めの両面テープを貼りつけ、うまくペンが回転するように配置、1-2個自宅に余っているペンで試験してみたが、インキのムラはまったく出ず、綺麗に仕上がった(自分ではそう思いたいが、、)。 強いて言えばメッシュを300にすればもっと線が綺麗に出たかもしれないが、インキの膜が少なくなり、地の色が出るかもしれない懸念があったので、あえて270にしてみた。

配置と位置合わせの問題があるが、これは正確な治具を作る時間があれば多分解決できると思う。

100%の方法とは言えないが、ある程度のインキの膜が確保でき、ムラも出ず、ボールペンにベタ印刷ができたので、これでクライアントには納品をすることにした。仕上がりはクライアントに決めてもらい、ご満足いただけるようであればうれしいが、それは私が決める事ではないので、ご判断をおまかせすることにした。

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ベタ印刷

ベタ印刷と言えば文字もなにも無く、単に1色をまんべんなく印刷することになる。簡単に聞こえてしまうが、実はシルクスクリーン印刷ではベタ印刷が一番難しい、と私は思う。

ムラが出ないように、均一に印刷しなければならない。前面に印刷となるので、比較すればムラはすぐにわかってしまう。

クリアランスも大事なので、全てにおいて難しい印刷と思う方もおおいであろう。

今朝はそのベタ印刷、バス停の看板を行った。昨晩のうちに片面を終わらせ夜通しで乾燥させたので、もう片面を今日の午前中に終わらせた。あとは乾燥させて、月曜の朝までおいておけば、月曜日から黒の印刷を行う事ができる。

来週中には全て終わらせたい案件ではあるので、週末のうちにやらなければならない。明日は東京へ行くことになっているので、今日はフルで仕事を行う

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