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無事印刷完了 ポリプロピレン素材へ印刷

先日は進めている大型ベニヤ印刷を2色程こなし、午後からは密着試験の完了しているフードポットへの名入れパッド印刷を行った。あらかじめインキの試験と治具は作成してあったので、あとは印刷するだけとなった。

これはいつもつくであろう汎用性の高いセイコーアドバンスのSG740と硬化剤でやってみたが、あっけなく剥がれてしまった。もしかして?と思い、ミノグループのPP用インキ(こちらは弊社がいつもプラダンにつかっている普通のインキである)で試したが、やはり強く擦れば落ちる(とは言ってもあそこまで強く擦る人もいないであろう。。。。)。そこへ物は試しでSG740の硬化剤を混ぜて印刷してみたら、どんピシャリで密着した。強く引っ掻いても強力なテープで剥離しても取れない(もちろん100%取れないわけではないし、絶対落ちないインキは存在しない) 他メーカーの硬化剤を混ぜるのはインキ業界ではご法度なのかもしれないが、何事も試さなければならない。

これであれば問題ないであろうと、小ロットではあるが1時間程丁寧にやって終わった。3回パッドを押して色を濃くしなければならないので、絵柄の出具合を見ながら途中何回か版の洗浄を行った。遅乾溶剤を入れてはいるが、いれすぎるとパッドを3回押す間に乾かない、かといって入れないとパッドがインキを拾った直後に乾いてしまい転写できない。環境と勘を頼りに調整しなければならない。

何度も思うのが、印刷は調理みたいな感じであると思う。白い素材に色を乗せる場合は紙媒体に印刷する感覚で1度印刷すればほとんどの色がでる。しかし素材が白でない場合は一度白をのせなければ画像・紙で出力したサンプルに近づける事はできない。かといって白を乗せた後に本番の色を乗せれば2色の単価になってしまう。しかもズレも懸念されるので、できれば1発の色で出したい。そんなときはかさね刷りをすればよいがパッド印刷の場合は治具次第で決まることが多い。シルクスクリーンは比較的インキ膜が厚いのでよほどの素材でなければ1回刷りすればかなり濃く力強いインキが出るが、パッドはそれの1/5程度の膜なのでどうしても薄く見えてしまう。

濃くなった味噌汁にいくら薄味の味噌を入れても薄くならないという感じであろうか?濃い素材に対して薄い色を印刷する場合は1度ではまず色が再現できない(例:黒いボールペンへ黄色の名入れ等とくにそうだ)

今回の出来具合は私の中では良かったと思うが、最終判断はいつもお客様となるので、最後まで気が抜けない

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