昨日は半日をかけてゆっくりと丁寧に大型のシルクスクリーン用製版を行った。急げばなんとでもなるが梅雨時期の製版は慎重にやらなければ乳剤がすぐに崩れてしまう。乳剤が湿度を吸収して崩れやすくなるので、乳剤をドライヤーで丁寧に乾かしてから湿気が無いまますぐに製版に移る。
1mを超える大きな枠で1枠、それを下回る小さな枠で2つ、それでも半日かかってしまった。特に乳剤の塗布の後の乾燥が一番時間がかかる。現在見積もりで2mx1m程の製版を必要とする印刷があるが、これなんかは決まったら製版でも丸1日かかってしまうであろう、又は湿度の少ない秋~冬にかけての印刷であれば一晩寝かせることにより乾燥作業を省略することもできる。
乳剤も100%綺麗に塗布できるわけでは無く、使いまわしの版であったり湿気が多いとどうしても乳剤の乗りが悪いが、メッシュが比較的粗く大きな印刷となるので細かい精度までは要求されない。これが6ptくらいの文字であったり高メッシュの270-330くらいの製版となれば乳剤の塗布の仕上がりで印刷精度も変わってしまう。
今日はこちらの大きな版を使って大型のビニールシート2枚に印刷となるが、合計3色なので丸1日はかかるであろう。インクジェットで出せるような物かもしれないが、以前インクジェットで出力を依頼した際、クオリティーがあまりにも悪かった経験があるので、そうとう安かろう悪かろうで良い方以外にはおすすめしようとは思わない。弊社はあくまでもシルクスクリーンの価値をご理解頂ける方のみお見積もりを出すようにしている。安く仕上げたいという場合はインキの色が薄くなっても問題は無い、ということを踏まえてインクジェットで対応してもらえるところを探した方が良さそうだ。